医療人として | 糖尿病の治療について | 甲状腺の病気の治療について | プロフィール| 動画メッセージ
甲状腺の病気は、甲状腺専門医療機関の他に、内分泌科や耳鼻科でも診療を行っています。私も数十年前に大学病院の内分泌代謝内科で甲状腺の病気を診ていましたが、甲状腺の病気と診断され手術が必要になると、「別府の野口病院で手術をしたいのですが…。」と転院していく患者さんに何人も出会いました。当時はまだ甲状腺専門医制度は無く、私は内分泌専門医であったので、甲状腺の病気についてそれなりに自信を持って治療していましたが、度々そのような経験をして「野口病院とはどのような病院なのだろう。」と関心を持つようになりました。そして、その気持ちが強くなり1年間の約束で大学病院を休職し、甲状腺専門病院である野口病院へ行きました。
当時、野口病院には日本全国から毎日数百人の甲状腺の病気を持つ患者さんが訪れ、最先端の治療を受けていました。これは多くの患者さんが集まる大学病院でも考えられない数です。その圧倒的な患者数と桁違いの医療レベルに驚かされ、なぜ患者さんがこの病院へ転院するのかがよくわかりました。それからは甲状腺疾患の最先端医療を懸命に学び、瞬く間に約束の1年が過ぎました。しかし、甲状腺疾患についてまだまだ学びたいという欲求が抑えられず、大学病院に願い出てさらに1年延長してもらい、それでも学び足りない事から大学病院を退職し合計3年間野口病院で学ばせてもらいました。特に、「甲状腺腫瘍の細胞診」については「数万例」という膨大な数を経験し、これは私の大きな財産となっています。
甲状腺の病気は一般的にあまり知られていませんが、決してめずらしい病気ではありません。
諸説ありますが、甲状腺の病気の1つである橋本病は日本人の10人に1人がかかっている、とも云われています。しかし、甲状腺専門医が少ないために病気を見つけられず、他の病気と間違って診断されたり、適切な治療が行われていないことが多く、他の甲状腺の病気についても同様のことが云えます。とりわけ甲状腺腫瘍では、良性で手術の必要の無い人が手術をされていたり、悪性で手術をしなければならない人が良性と診断され手遅れになるというケースもみられます。このように云うと怖い病気と思われるかもしれませんが、それは間違いで早期に正しく診断し適切な治療を行えば命にかかわることがほとんど無い病気なのです。
最近は甲状腺の病気に対する関心が高まり、一般の健康診断で甲状腺の異常が見つかることも多くなってきました。甲状腺に異常があると様々な症状が出ることがありますが、的確に治療すれば症状は治まります。甲状腺が腫れているなどの異常を指摘されたら、早めに甲状腺専門医を受診してください。また甲状腺の病気の治療には、いくつもの選択肢があります。例えばバセドウ病には、薬での治療、アイソトープ療法、手術の3つの選択肢があります。その方の病気の状態やライフスタイルによって、治療法を選ぶべきです。2年間薬を飲んでも治らない方や妊娠を希望する方など、その方に合った治療法があります。甲状腺専門医はどの治療法についても詳しい知識を持っているので、思い悩まずにぜひ気軽に相談してください。
医療人として | 糖尿病の治療について | 甲状腺の病気の治療について | プロフィール| 動画メッセージ
092-738-1230天神(代表)
診察日の9:00~13:00 15:00~17:30
ques@futata-cl.jpお返事に時間を頂いてます。